「ピラティスを始めたいけれど、週何回通えば効果があるの?」「月4回だけじゃ意味がないの?」そんな疑問を持つ方は多いはず。ピラティスの効果を最大限に引き出すための最適な頻度について、プロの視点から詳しく解説していきます。
結論:ピラティスの効果的な頻度は週2〜3回、初心者は週1回からでもOK
まず最初に結論をお伝えします。現役ピラティスインストラクターによると、週2〜3回の少ない頻度でもピラティスの効果は期待でき、一般的には、週に2〜3回のペースで行うマシンピラティスが効果的とされています。
ただし、初心者の方はまず週1回からスタートすることをおすすめします。ピラティスのレッスンに通う場合は、はじめは週に1回のペースが推奨されています。
この頻度の根拠となるのが、ピラティス創始者のジョセフ・ピラティス氏の「10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回でカラダのすべてが変わる」という有名な言葉です。
頻度 | 対象者 | 効果実感期間 | 特徴 |
---|---|---|---|
週1回 | 初心者・運動習慣をつけたい方 | 2〜3ヶ月で体の違いを実感 | 無理なく継続しやすい |
週2〜3回 | 効果を早く実感したい方 | 1〜2ヶ月で体型変化を実感 | 最も効果的な頻度 |
毎日 | 上級者・専門的な目標がある方 | 短期間で劇的な変化 | 負荷管理が重要 |
なぜこの頻度が効果的なのか?科学的根拠を詳しく解説
1. 筋肉の生理学的メカニズム
筋肉が変わるためには2〜3ヶ月の期間が必要で、何も鍛えていなかった状態からピラティスのようなトレーニングをすると、まず筋肉がダメージを受け、と同時に使っていなかった神経が発達していきます。
この過程で重要なのが「適切な回復期間」です。週2〜3回の頻度は、筋肉に適度な刺激を与えながらも、十分な回復時間を確保できる最適なバランスなのです。
2. 神経系の適応
1回で出た体の変化は「筋肉の緊張の変化」と「神経系」によるもので、筋肉を形成するタンパク質が新しく入れ替わるのに約3ヶ月、筋肉の細胞の半分が入れかわる期間はおよそ80日間(2か月~3か月間)必要です。
つまり、継続性こそが最も重要で、頻度よりも「定期的に続けること」が効果実感の鍵となります。
3. インナーマッスルの特性
ピラティスで行うエクササイズは、インナーマッスルに働きかけるもので、インナーマッスルは、週1回刺激するだけでも、心身の変化につながります。
この特性により、他の筋トレとは異なり、比較的少ない頻度でも効果を実感できるのがピラティスの大きな魅力です。
目的別の最適な頻度と具体的な通い方
【運動初心者・運動習慣をつけたい方】週1回(月4回)
運動習慣を身につけたい人や週何回やればいいかわからない初心者の人は、まず最初は週1(月4回)の頻度から始めるのがおすすめです。
- 効果実感期間:2〜3ヶ月
- メリット:無理なく継続できる、経済的負担が少ない
- ポイント:正しいフォームの習得に集中
【体型改善・ダイエット目的】週2〜3回(月8〜12回)
週2~3回のピラティスを継続する場合、違いを感じるまでの期間は約1~2ヶ月、見た目の変化を実感するまで約2~3ヶ月、身体全体が変わるまで約3~4ヶ月かかります。
- 効果実感期間:1〜2ヶ月
- メリット:効果を早く実感、体型変化が明確
- ポイント:食事管理も併用すると効果倍増
【姿勢改善・体質改善】週2回(月8回)
定期的なピラティスの実践は、猫背や前傾姿勢の改善に有効であることが示されています。姿勢改善が目的の場合、週2回の頻度で十分効果を実感できます。
- 効果実感期間:1〜2ヶ月
- メリット:日常生活の質が向上、慢性的な痛みの軽減
- ポイント:レッスン外でも姿勢を意識
【ストレス解消・メンタルヘルス】週1〜2回
ピラティスの実践はセロトニンやエンドルフィンといった神経伝達物質の分泌を促し、リラックス効果や幸福感を高めることが分かっています。
- 効果実感期間:即日〜1ヶ月
- メリット:ストレス軽減、睡眠の質向上
- ポイント:呼吸法を重視したレッスンを選ぶ
少ない頻度でも効果を最大化する5つの方法
1. レッスンの質を重視する
「月に何回、何時間行うか」という部分のみに着目するのではなく、身体の細部まで意識を向けて、質の高いエクササイズを行うことで、ピラティスの効果を最大限に引き出せます。正しい動き、質の高いエクササイズを行うことでピラティスの効果を高めることができます。
自己流で毎日やるより、月4回プロの指導を受ける方が効果的なのです。
2. 自宅での復習を取り入れる
月2回~3回しかピラティスに通えないという方でも、自宅での復習で効果を実感する方法があります。レッスンで学んだ正しいフォームを自宅でも復習してみましょう。
- レッスン後24時間以内に簡単な復習
- 朝の10分間ルーティン
- 寝る前のストレッチピラティス
3. 日常生活にピラティスの要素を取り入れる
日常生活にピラティスの呼吸や動きを取り入れれば、効果を出すことにつながります。背筋が伸びた姿勢を維持する、身体の部位の使い方や感覚を意識しながら散歩やウォーキングをする、胸式呼吸をしながら運動を行うことが効果的です。
4. 目的に応じてピラティスの種類を選ぶ
マットピラティスは、スローペースで体重を健康的に落としていきたい人におすすめです。マシンピラティスは、筋肉に負荷をかけて特定の部分を鍛えたい人、正しい動きを身に着けたい人、力が弱くマシンでサポートしてもらいながらエクササイズしたい人などに向いています。
5. 生活習慣全体を見直す
ピラティスの効果を最大限に引き出すためには、トレーニングだけでなく健康的な食事や規則正しい生活習慣の改善も重要です。
- 食事:タンパク質を意識した食事
- 睡眠:7〜8時間の質の良い睡眠
- 水分補給:1日1.5〜2Lの水分摂取
- ストレス管理:適度な休息とリラクゼーション
実際の体験談:頻度別の効果実感ストーリー
【週1回コース】30代女性・Aさんの場合
「デスクワークで慢性的な肩こりに悩んでいましたが、週1回のピラティスを3ヶ月続けた結果、肩の可動域が明らかに改善しました。最初の1ヶ月は『本当に効果あるの?』と疑問でしたが、2ヶ月目から体の軽さを実感し始めました。」
【週2回コース】40代男性・Bさんの場合
「腰痛改善を目的に週2回通い始めました。1~2ヶ月(10回)で、スッキリとした感覚や、コリが軽減されているような、カラダが軽くなる感覚が得られるという通り、2ヶ月で腰の違和感がほぼなくなりました。」
【週3回コース】20代女性・Cさんの場合
「結婚式に向けて体型を整えたくて週3回通いました。1ヶ月で姿勢が変わり、2ヶ月でウエストが-5cm。周りからも『雰囲気が変わった』と言われるようになりました。」
月4回でも十分!効果を実感するための3つのコツ
ピラティスは、毎日を目標に取り組みたいエクササイズです。しかし、少ないペースでもポイントを押さえて取り組むと、エクササイズの効果を実感できます。
1. 1回1回のレッスンを大切にする
月4回のペースでピラティスを実施する場合、少しずつ身体の変化を感じられるのが一般的で、始めてすぐに効果が感じられないからといって、焦る必要はありません。
集中力を最大限に発揮し、インストラクターの指導を吸収することが重要です。
2. 身体の変化を記録する
- 体重・体脂肪率の測定
- 写真での体型記録
- 体調や気分の日記
- 柔軟性のチェック
3. 長期的な視点を持つ
ピラティスは身体に短期間で劇的な変化を与えるというよりは、続けることで少しずつ変化を感じられるエクササイズです。
3ヶ月を一つの区切りとして、継続することを最優先に考えましょう。
効果が出ないときの見直しポイント
「ピラティスを続けているのに、なかなか体型の変化を感じられない…」という場合は、次のような点を一度見直してみましょう。
1. フォームの確認
フォームや呼吸法が自己流になっていないか?特にマットでの自宅トレーニングでは、正しい姿勢が崩れがちです。定期的にプロの指導を受けるのがおすすめです。
2. 頻度の見直し
頻度が十分でないかも?週1回以下では、体質改善や代謝アップには時間がかかることも。週2~3回の継続で変化を感じやすくなります。
3. 生活習慣の改善
ピラティス以外の生活習慣も見直しを。食事内容・睡眠の質・ストレス管理なども、ダイエット成果に大きく影響します。
マシンピラティスとマットピラティスの頻度の違い
マシンピラティスの場合
一般的には、週に2〜3回のペースで行うマシンピラティスが効果的であり、マシンピラティススタジオを選ぶ際は月に8回程度のコースが推奨されます。
- 推奨頻度:週2〜3回
- 初心者:週1〜2回からスタート
- 特徴:マシンのサポートで正しいフォームを習得しやすい
マットピラティスの場合
- 推奨頻度:週2〜4回(自宅実践含む)
- 初心者:週1回のスタジオ+自宅練習
- 特徴:手軽に頻度を上げやすい
継続するためのモチベーション管理術
1. 小さな目標設定
- 「まずは1ヶ月続ける」
- 「10回レッスンを受ける」
- 「姿勢を意識する習慣をつける」
2. 効果の可視化
測定項目 | 頻度 | 記録方法 |
---|---|---|
体重・体脂肪率 | 週1回 | アプリで管理 |
体型写真 | 月1回 | 同じ角度・時間で撮影 |
柔軟性 | 月1回 | 前屈等の可動域測定 |
体調記録 | 毎日 | 日記アプリ |
3. 仲間との共有
- スタジオの仲間との情報交換
- SNSでの進捗シェア
- 家族・友人への宣言
別の切り口から見る最適な頻度
年代別の推奨頻度
- 20代:週2〜3回(回復力が高いため高頻度でもOK)
- 30代:週2回(仕事と両立しやすい頻度)
- 40代:週1〜2回(関節への配慮が必要)
- 50代以上:週1回+軽い自宅エクササイズ
ライフスタイル別の推奨頻度
- 多忙なビジネスパーソン:月4回(週1回)
- 子育て中の主婦:月6回(週1.5回平均)
- 学生:週2〜3回
- シニア:週1回+散歩
予算別の効果的な通い方
月予算 | 推奨プラン | 効果期待度 | 備考 |
---|---|---|---|
1万円以下 | 月4回(週1回) | ★★★ | 継続重視 |
1〜2万円 | 月6〜8回(週1.5〜2回) | ★★★★ | バランス良好 |
2万円以上 | 月8回以上(週2回以上) | ★★★★★ | 最高効率 |
まとめ:あなたに最適なピラティス頻度を見つけよう
ピラティスの効果的な頻度について詳しく解説してきました。最も重要なのは「継続すること」です。
週2〜3回が理想的ですが、週1回でも十分効果を実感できます。効果を出すためには、「無理なく継続しやすい、自分に合うピラティスの種類や頻度・時間をみつける」ことが大切なのです。
あなたのライフスタイル、目標、予算に合わせて最適な頻度を選び、まずは3ヶ月継続することから始めてみてください。
ピラティスは長く継続することが最も大切です。継続できる頻度や環境を考慮したうえで、自分に合ったペースを探してください。
体と心の変化を実感できる素晴らしいピラティスライフを、あなたも今日から始めてみませんか?
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